白野週報

Molière a du génie et Christian était beau.

夏服のこと

 今年の夏は一着も靴を買わなかった。おそらく、残暑のうちに買うこともないだろう。人と会う時に着る綺麗めの服は去年から着ているものと同じだし、普段着は何年も前に買ったポロシャツで事足りてしまっている。

 綺麗な服を着たい気持ち自体はあるのだが、人と会う用事が殆ど無いという事実が財布の紐を固く締め上げている。それに今年は無闇に出費がかさんでいるので締め上げられるところは締め上げておかなければならない。

 そもそも男物の夏服は種類に乏しく出来ることが限られている。もっと若い人なら変わったことも出来るのだろうが、三十路の声が聞こえる年になるとそういうことも億劫になってくる。春先に買い足したジーンズが、流行りに合わせてハイウェストだったのにもかなり驚いたほどだ。そういえば、最近の若い人はジーンズをほとんど履かないらしい。ということは、ジーンズを普段履きにしている私は既におじさんなのだろうか。