白野週報

Molière a du génie et Christian était beau.

三日坊主が一番よくない

 気が付くと四月に入ってから一度もブログを書かないまま第三土曜日を迎えていた。「白野週報」は『シラノ・ド・ベルジュラック』大詰めの、ロクサーヌの下に毎週土曜日に新聞代わりにシラノが訪ねてくるというシーンから採ったので毎週書かないとウソになるのだが、忙しいと書くことが思いつかない。というよりも単に書けないというのではなく、編集ページを開いて数百文字は書いてみて後、あまりにも恨みつらみが漏れ出ているのを見てこれはいけないと思い更新しないで下書きを消したりしている。今日も一日の終わりに奥歯が音を立てて割れたので心底機嫌が悪い。なので今にも恨み節が爆発しそうになっているが辛うじて平静を装うことが出来て居る。

 それにしても「奥歯をダメにする」というみっともないエピソードを平然と口にできるのはどういうメンタルなのかと自分で考えてみたところ『四畳半神話大系』のことが思い出された。『四畳半神話大系』の「私」は奥歯の致命的な虫歯を「修行僧だけがかかる顎関節症という病である」と言い張って放置していた。おそらく、その印象がなんとなく頭に残っていて「奥歯がダメになる程歯を食いしばっている俺は偉いのだ」という思い込みが形成されていたのかもしれない。ちなみに、私は修行僧のような暮らしをしているわけではないが、ストレスを感じやすくなにかと歯を食いしばるので顎関節症のきらいがある。今通っている歯科診療所の初診の際、すこし口を大きく開いただけで顎が外れて大変なことになった。あの恥ずかしさはいまでも鮮明に思い出すことができる。

 意味のないことをだらだらと書いてしまった。先に「毎週土曜に書かないといけない」と書いたが、これは本当はなにかしらの意見文を書く練習をやろうと思って始めたことなので週に一度日記まがいの駄文を書くというのは目的外というか一種のサボりにあたる。しかし、三日坊主にならずに辛うじて続いてはいるというだけでまずは良しとすべきなのかもしれない。おかげでブラインドタッチの正確さはかなり増してきている。続けさえすれば、もう少し文章を書く上でも一週間当たりの時間配分もつかめるかもしれない。なんにせよ、他人に迷惑をかけているのではないし三日坊主になりさえしなければいいのである。